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日々、腐った脳ミソをどうにかできないか画策中。


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 腐女子の聖書ともいうべき「モーリス」をやっと読み終え、思ったことは、映画同様、「クライブ!」だったけれど、いや、満足。映画の方はもう5年も前に観ていたので、本当にやっとという感じ。映画は原作に忠実だった。
 外国文学はイマイチ苦手――というのも、名前や呼び方がいちいち変わったり、やたらと人の名前の羅列があったり(というわりには意味ありげに出しておいてもう出てこなかったり)が、どうにもややこしかったのだけれど、これはそういうこともなく量もある方なのにスラスラと読めた。
 ケンブリッジで知り合った、少し飲み込みの悪い(というか、鈍感)モーリスと、論争好きで1つ年上のクライブは、ある夜の出会いをきっかけに愛し合うようになる。しかしクライブは20歳を超えて「正常」に戻り、モーリスから距離を置こうとする(本当にな・・・)。
 この時代のヨーロッパ(特にイギリス)は同性愛に対して誤った知識や迫害ととれるようなことまでされていたけれど、あくまで話は、モーリスがクライブという友であり愛した人がいかにして自立するかという話。
 自立――。それは、クライブの考えから抜け出すことでもあった。クライブは階級主義者で召使いなどを人として扱っていなかった。けれども、モーリスが愛したのは、クライブの家の召使いだった。
 この召使いのアレクが・・・!モーリスが夜の庭に向かって、誰にともなく「来いよ!」と叫ぶ。ただ、叫びたかっただけかもしれない。セリフには何の意味もなかった。それなのに、アレクが窓から侵入し、「おれを呼んだでしょう。分かっています」って、もう、たまらんですが!こやつの仕種がいちいちツボで・・・。
 映画のモーリスは誘い受けっぽかったけど、クライブに獣のような体とか言われてるし・・・。ドキドキ。
 読めてよかった。

 今日の帰り道、雨の中、サラリーマン(中年)2人が相合傘をしていらはった・・・。
 はわわ・・・。

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 河野多恵子・山田詠美の「文学問答」を読んで砂を吐きそうになった。せっかく、仕事もプライベートもひと段落して、これでおちついて本が読めると思っていたところ・・・。選択を間違えた・・・。
 ハッキリ言って、気持ち悪い。お互いに誉め合い、しっかり自著も宣伝。腹の探り合いが見え見えですわよ。そういう意味ではおもしろかったけど。生っぽいっていうか、女のグロテスクな部分が見えてダメだった。
 口直しに、伏見憲明の「魔女の息子」を読む。40近いゲイ(またホモ話かよ!とか言わないでほしい)の息子と、70を過ぎて恋人と旅行を楽しむ母の話。
 ずっと読みたくて仕方なかったけれど、読めてよかった。決して明るいラストではないけれど、なぜか光が見えるから不思議。
 ゲイであることの意味。母の老い、自分の老い、兄との確執、亡き父への思い、恋に似た思いと失望、ライターとしての仕事、エイズ・・・。テーマはいろいろあり、影が落とされているけれど、深くなく、かといって、軽くもない。当たり前に「あること」として書かれていて、それが切なくもある。
 作者はクイアの本を出していたりとアンダーグラウンドにも詳しいらしく、ハッテン場の描写はリアル(思っていた以上・・・。ソープとかの方が健康そうに見える)。てか、裸にキャップとか、怖い。
 文章も締まっているし、どこか客観的。哲学的な部分もそれらしくなく挿入されていたり。好きだな~。お母さんもステキだった。昔の人の考えながらも、静かに未来を見据える瞳は憧れる。
 土・日はたまっていた映画を消化していかなくては。軽く20作品くらいある。あイタタタ。
 そして、どうでもいいけど、慌てたときに、「こやこやこや」と言っている自分がいてびっくりした。
 「こや」って、何語?

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 東野光生の「補陀落幻影」を読む。
 本職は水墨画家で小説家としても芸術選奨を受賞されたりと偉い方だろうに、さらっとしていて静かで心地よい話でした。心が洗われた~。
 お互いに戦争を経験した一校時代からの友人・佐原と阿山の物語。
 主人公の佐原は、戦争で盲目となった阿山のために点訳し、残りわずかになった命を憂いて気力を失くす阿山のために音楽会を開いたり、阿山は阿山で、戦時中での人の死を思い、死ぬことに思いを馳せている佐原を何とか生かそうと試みる。
 出会ってから四十五年。友情を深めてきた二人。
 人生の中で、こんなにお互いを思えあえる人には、そう簡単に出会えないし、出会えずに終わってしまう人がほとんどだと思う。それほど、二人の思いは、深く、そして切なかった。
 「補陀落」というのは、修行僧が海へ舟を出し、極楽浄土を目指すという地方の風習。ラスト、このタイトルが・・・。
 戦争の描写はたった一箇所でしたが、その部分だけでも、とてつもない時代を生きてきたんだなと考えさせられました。戦争という歴史が、いかに人の心に重い澱を残すのか。
 全体的に話がきれいすぎるかなという感じもしますが、何せ、潔癖な二人の話ゆえ。
 映画化なんかしたら、絶対にいいと思うけど、何せ、老人しか出てこないからなぁ。
 タイトルは硬いですが、さらっと読めます。腐女子的読み方もできますよ(ニヤリ)

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 今、ものすごい勢いでハマッてブレーキが効かない状態なのが、鎌谷悠希の「隠の王」。
 マジでヤバい。
 公式ガイド本まで買って、イラ集まで買いそうな勢い。というか、買う。
 現代を生きる忍の話ですが、スタイリッシュでメンタルメンにぐぐっとくるものが、もう・・・っ。とにかくキャラが良い。画がきれい。
 一番好きなのは、やっぱり宵風でしょうか。分っかりやす(苦笑)けど、もちろん主役の壬晴(小悪魔)もかわいいし、組み合わせでいうと、やっぱり雷光と俄雨だし、虹一と雷鳴の男女CPもかわいい。しじまやすばるちゃん女の子もたまらんしと、とにかく魅力満載。
 本当の意味で「生きる」とはどういうことなのか。言葉遣いもきれいで、すんと入ってきます。あぁ~、どうなるんだろう。たまらず今月号のGFを立ち読みしてしまったけれど・・・。あぁ・・・っ。
 あと、最近読んでよかったのは、桑原水菜・原作/石据カチル・画の「イルゲネス」。オカッパなアンドリューがたまりません。
 BLでは、蛇龍どくろさんの「エンドレスワールド」と腰乃さんの「隣の」の2冊。
 蛇龍さんは、某・野球同人で知っていたんですが、こんなにもストイックな話が描けるのかとびっくり!これはもう、今のBLの枠を超えてるよ!というか、こういうのが読みたいんだよなぁ。恋なんて生ぬるいものはもうお腹いっぱいなんだよ。
 腰乃さんもデビュー作から読んでいるので、やっとの単行本に小躍り。画力はそうでもないけれど、話がうまい!そして、エロい。
 今年のBL作品はこの2冊かなぁ。
 小説は、阿部夏丸さんの「泣けない魚たち」が念願の文庫化!
 もう、欲しくて欲しくてたまらなかったのに、長い間、絶版で、それが、こうしてまた会えるなんて・・・(感涙)
 カバー文句が、「僕とあいつだけの、秘密の場所がある」。
 あ、もう、たまらんですね。
 少年たちのひと夏の友情物語。
 
 どれも半端なくオススメです。

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 「今、何読んでるの?」と聞かれて困るときがある。
 大概、そういうときは怪しげな本を読んでいるのだけれど、今回も、そう。
 だって、「ホモセクシャルの世界史」を読んでるなんて、人前じゃあ、とても・・・。
 ここ一週間、南方熊楠の「男色談義」から始まり、「ホモセクシャルの世界史」、「武士道とエロス」と立て続けに濃ゆいものを読み続け、胃もたれを起こしそうな感じですが、なかなか感慨深いものがあり、その中でも特におもしろかったのが、「武士道とエロス」。学問書なのに、サラッと読めるし、あらら、この人も?というおもしろみもあります。
 ほとんどが、戦国時代(もっとも男色が盛んだった時代)についてですが、昭和初期の文壇でのいろいろだったりも書かれていたり。
 あの川端康成先生も学生時代に経験しており、しかも、相手に対する恋心を学校の作文の宿題として提出していたというから驚き。けっこうな内容ですよ、先生?(苦笑)森鴎外が先輩に迫れられて父親に訴えてみたり、志賀直哉さんは実体験を小説にされたり。この時代の作家は、けっこう実体験を小説にすることが多かったらしく、モデルにされても、さほど怒らなかったというのも不思議。いい思い出として記憶に残っているものだったとか。なんていうか、おおらかだなぁ。
 戦国時代から江戸にかけては、戦という男だけの世界があったので、自然とそういう形が生まれたらしいけれど、その時代の学者が推奨していたり、美少年を巡る刃傷沙汰が跡を絶たなかったというから。
 「お宅の息子をもらいたい」と平気で家に来たとか、拒まれたところでヘコたれるどころか、無理やり夜這いをかけにきて、しかも隣の家族はそれを平気に思っているというから、それにはさすがに驚いた。いいのか?
 おもしろかったのは、有名な松の廊下の事件が、浅野さんの稚児を巡るいざこざが原因という説があるという話。
 ヨーロッパの方ではかなり早い時期から同性愛は禁止されていたけれど(政治に利用されたり、宗教に利用されたり・・・)、日本では罪に問われることはなく、外国から来た人たちは、あまりにも公然と行われている同性愛にびっくりして、かなりの文献に残しているとか。あんたたちの文化はおかしい!と叫んだ外国人に、「それは、あなたがその楽しみを知らないから」と言い返すなんて、しびれる(笑)日清戦争時に、日本兵たちが堂々と腕を組んだり、手をつないで歩いている姿も多々見られたとか。敵国はびっくりしたらしい。
 日本は、小さな島国ながら戦いが多く、男だけの世界が長く続いていたからこその風習なんだろうけども、伝統や技を伝えるのにもそういう密な関係は必要だと思うし、だからこそ素晴らしいものが生まれてきたんだと思う。
 女がそこから排除されてしまうのは悲しいけれど、やはりおもしろいもんですなぁ。

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 祝!井上荒野さん直木賞受賞
 今さらかよ、という気がしないでもないけれど(直木賞はいつもなぜにこのタイミング?!という感じだ。いつも時期を逃してる)、とにかくめでたい。
 井上さんのオススメ作品は、
 「だりや荘」(姉妹と一人の男。これは・・・、息を飲んだ)
 「学園のパーシモン」(高校生。ギャップ萌え)
 「夜を着る」(短編集)
 です。
 フェアとかやるのかな、楽しみだなぁ~。
 そんな今日は三島由紀夫の「潮騒」。なぜに三島・・・。
 感想としては、こういう感じなのかと。初・三島。
 ヤマシタトモコさんのマンガの中でツンデレの走りとあったので(笑)読んでみたら、確かに。ツンデレ。この炎を飛び越えてきたらよくてよ、って。しかもキスだけ?嫁入り前って、今さら?ツンでデレがないよ!
 ラストの一文は・・・良かった。まさにクール。

 ミュ。
 あれは・・・、何だ。
 事務所の管理とかいう問題じゃないと思う。応援する側のマナーだよ。
 何度目だ。

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 今、折口信夫先生にぞっこんです。
 先生、かわいすぎます。
 女の私がこんなことを言うと大の女嫌いだった先生は怒るかもしれないけれど、ある意味、恋ですよ。
 やること言うことかわいすぎる。
 弟子と同衾したいがために、森蘭丸も織田信長の稚児だったから後世まで名前が残ってるんだよ~。だから、きみも折口信夫の稚児として後世まで名を残せばいいよ~といって田舎に帰られたり(爆)、師匠に散々けなされて、僕をいじめるんだよ・・・とか呟いてみたり。
 民俗学・文学の世界ではすごい人なのに私生活がおもしろすぎる(失礼)から、先生。
 先生にハマるキッカケは、「木島日記」です。その中に折口先生に関しては(作中も同性愛者と描かれている)フィクション色が強いと注意書きがしてあったけれど、実際の先生は作中以上ですよ。ついつい図書館で先生のことが書かれている論文まで借りてきましたよ。もう末期。
 「木島日記」といえば、濃いキャラ勢ぞろいで堪能しました。
 土玉氏(残念ながら死体にしか興味がない)やら清水さんやら食堂でお子様ランチの旗を振る安江大佐なんかが大好きです。

 あと、三谷幸喜さんのエッセイの中に上島先生の名前が出てきて噴出しました。
 びっくり、びっくり。
 龍ちゃんが、ルイルイとテニミュ史上、最高のダブルスになる宣言には胸が熱くなりました。タクルイを超えると?(笑)
 今回の騒動でマベやらと事務所の溝がこれ以上深まらないことを祈ります。
 龍ちゃん本人までコメントを出すことになるなんて、何だか悲しいですよ。

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