日々、腐った脳ミソをどうにかできないか画策中。
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BL注意!
「――前も、こういうことをしたことがあるのか」
まるく盛り上がったベットの上で楽しそうに腹這いで跳ぶ少年――ウサギ――を見て、まだ戸惑いを隠せないように聞く。仕方ない。今夜は予定変更だ。
玲治の言葉にウサギは跳ぶのを止めると、振り返り、意味ありげにニヤリと笑う。
「さぁ、どうだろう。お兄さんが確かめてみたら?」
「そういうセリフだけは一人前なんだな。いくつだ」
「16。あ、でも今年中には十七になるから大丈夫だよ」
「何が大丈夫だ。犯罪じゃねぇか」
冗談じゃない。と吐き捨てるように言ったところで、ウサギは楽しそうに笑い声を上げるだけだった。
ウサギは、玲治が何者かは尋ねなかった。年はいくつか、職業は何なのか。玲治の着ていた仕立てのいいジャケットに目をつけたのかもしれない。それとも、目についだのがたまたま玲治だったということか。
玲治はネクタイを緩めただけで、ウサギの足元に腰を下ろした。ラブホテルに入るなんて何年ぶりだろう。しかも地元のラブホテルというのは、これがはじめてだった。物珍しくてつい目が泳ぐ。天井にも壁にも鏡。このシチュエーションにというよりは、鏡の多さに落ち着かなかった。ウサギはそんな玲治を見てくすぐったそうに笑う。
「シャワー浴びてきたら」
ハイハイでやって来て、ちょこんと横に座る。
「一緒に入ろうとかいうかわいいことは言えないのか」
「だって、おれ――」
言いかけたウサギの唇を手でふさぐ。おもしろい。ウサギの耳が、熱を帯びたようにほんのりと赤くなる。へぇ、と思った。
「その先は、お前の体に聞くことにする」
何かウサギが言おうとする前に、膝の下に手を入れて抱え上げ、そのままシャワールームへ向かう。
水を浴びせたウサギは、しらじらしいほどにおとなしくなった。
もう二度と会うこともない。
だから、した。
手の中でかすかに震える子どもで遊ぶのは楽しかった。
けれど、一度きり。
目を開けた次の瞬間には忘れているはずだった。
そう、はずだった――。
まるく盛り上がったベットの上で楽しそうに腹這いで跳ぶ少年――ウサギ――を見て、まだ戸惑いを隠せないように聞く。仕方ない。今夜は予定変更だ。
玲治の言葉にウサギは跳ぶのを止めると、振り返り、意味ありげにニヤリと笑う。
「さぁ、どうだろう。お兄さんが確かめてみたら?」
「そういうセリフだけは一人前なんだな。いくつだ」
「16。あ、でも今年中には十七になるから大丈夫だよ」
「何が大丈夫だ。犯罪じゃねぇか」
冗談じゃない。と吐き捨てるように言ったところで、ウサギは楽しそうに笑い声を上げるだけだった。
ウサギは、玲治が何者かは尋ねなかった。年はいくつか、職業は何なのか。玲治の着ていた仕立てのいいジャケットに目をつけたのかもしれない。それとも、目についだのがたまたま玲治だったということか。
玲治はネクタイを緩めただけで、ウサギの足元に腰を下ろした。ラブホテルに入るなんて何年ぶりだろう。しかも地元のラブホテルというのは、これがはじめてだった。物珍しくてつい目が泳ぐ。天井にも壁にも鏡。このシチュエーションにというよりは、鏡の多さに落ち着かなかった。ウサギはそんな玲治を見てくすぐったそうに笑う。
「シャワー浴びてきたら」
ハイハイでやって来て、ちょこんと横に座る。
「一緒に入ろうとかいうかわいいことは言えないのか」
「だって、おれ――」
言いかけたウサギの唇を手でふさぐ。おもしろい。ウサギの耳が、熱を帯びたようにほんのりと赤くなる。へぇ、と思った。
「その先は、お前の体に聞くことにする」
何かウサギが言おうとする前に、膝の下に手を入れて抱え上げ、そのままシャワールームへ向かう。
水を浴びせたウサギは、しらじらしいほどにおとなしくなった。
もう二度と会うこともない。
だから、した。
手の中でかすかに震える子どもで遊ぶのは楽しかった。
けれど、一度きり。
目を開けた次の瞬間には忘れているはずだった。
そう、はずだった――。
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