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雑食な私だけど、「サマー・キャンプ」を読んで以来、長野まゆみ作品からは遠ざかっていた。が、「よろず春夏冬中」で目が覚めるような思いがして、今日、再び「天然理科少年」を手に取ってみると、その静謐な世界にぐあ~となった。独特な言い回しが苦手な人にもすんなりと受け入れられる作品かと。「よろず~」も独特な言い回しが影をひそめているし、かなり萌えなのでオススメ。
放浪癖のある父に連れられて各地を転々とする生活を続けていた「岬」。今回も父の思いつきで寂しい町へとやってきた。無人駅で住処を探しに行った父を待っていると、小柄な少年が岬の前に現れた。
林の中に突然現れる学校。心やさしい担任。顔のきれいなクラス委員長と、神隠しのあるウワサのある駅で出会った少年。
最後まで読み終えて、「あぁっ」と思い、そしてまた最初へ戻って読み返す至福。たまらんです。
深町秋生の「果てしなき渇き」は「天然理科少年」とはまるで正反対というか、同じライン上にはない作品だけど、おもしろかった。
このミス大賞受賞作でハズレなはずがないと論評を読むと、「女の人は好きではないだろう」「読む人を選ぶ」と書かれていて、あれ?と思う。私、選ばれてしまったのか・・・。
元・刑事の藤島が突然、失踪した娘の行方を追うというストーリーは、使い古されたそこら辺に転がっている話だけど、この失踪した娘・加奈子がとにかくいい。かっこいい。
確かに、グロい描写から始まり、また、この事件も娘の失踪事件につなげるには設定に少々無理はあるけれど、話も完結しているし、キャラも濃い。誰が主役でもおかしくないくらい。
単純なストーリーからどんどん深みへ。
確かに・・・、誰かれかまわずオススメできる話ではないけれど、この加奈子には会って欲しい。
けどなぁ(苦笑)
マンガでは、今さらだけど、「モノノ怪」がおもしろい。本当、今さら(苦笑)