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日々、腐った脳ミソをどうにかできないか画策中。


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 久しぶりに読みました、島田荘司作品。
 「最後の一球」。
 ある一人の青年が御手洗の元を訪ねる。母親が、別れた父親の借金を苦に自殺未遂を起こしたのだと相談に来た。しかし、借金の話は御手洗が簡単に解決できる話ではなかった。
 しかしある日、その悪徳金融の屋上で火の気がないにもかかわらず火災が発生。それにより理不尽な借金に悩まされていた人々が救われることに。
 そこには、天才と呼ばれた男と凡人の一生を送ることを決めた男との熱い友情が・・・。

 今作は、ミステリーだというのに、トリックはないにも等しいです。最初に提示されるものは、「?」と興味を引かれるものですが。それなのに読ませる力は相変わらず。奇抜トリックもさすがな島田荘司先生ですが、何気ない日常の中のドラマを厚く書きあげる力もさすがです。
 話は、途中から一人の男の人生にシフトします。
 彼は、借金で父親を亡くし貧乏な生活から脱したいとプロ野球を目指しますが、どんなに努力をしても凡人は凡人。目の前に野球の天才が現れたことでその思いを強くします。
 凡人と天才。
 決して交わることがなかったはずの二人を結びつけたのもまた野球でした。
 きれいごとだけじゃない関係の中で生まれて行く友情。そして訪れた悲痛すぎる別れ・・・。
 「最後の一球」というタイトルがすべてを現しています。
 表紙もステキ。
 読み終わるときに、表紙がまたぐっときます。なるほどと。彼が見た光景もこんな風だったのかなと。
 最初と最後しか御手洗&石岡くんは出てきませんが、凡人と天才の男の友情にも大きなドラマがあり、十分に読ませてくれます。萌えもありますよ(笑)

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